2013.9.3

変な物を食べてしまったら・・・

(異物摂取のキケン性)



















ワンちゃん・ネコちゃんはおもちゃなどで興奮して遊んでいるうちにそれを食べてしまうことがよくあります。

変な物を食べてしまわないように
いつもは気をつけているお兄さんですが
この日はついうとうとしてしまい・・・
携帯の充電器をかじられてしまいました!
「部品が足りない・・・」
お兄さんはワンちゃんと一緒に来院されました。
今回は部品が金属でできているため、レントゲン検査で
体のどこに入っているのかすぐに確認できました。
大きな部品は胃内、小さな部品は小腸内にありました。

胃内の部品について
・ 胃や食道を傷つけない形の物や毒性のない物であれば
 1度吐かせてみます
 吐けない場合は内視鏡を使って取り出す場合もあります。
・ 胃や食道を傷つけるおそれのある物あるいは大きすぎ
 て吐けない物は内視鏡を使わずに外科的に手術にて
  摘出します。


今回は飲み込んでしまった部品のひとつが胃内に確認できたこと・部品の形・大きさから吐かせてみることにしました。
ワンちゃん・ネコちゃんの胃の入口(噴門部)と出口(幽門部)は筋肉が発達しているため狭いので、飲み込んだけど吐けない場合もあります。



























今回は気持ち悪くなる液体を飲ませて5-10分後に
胃内の大きな部品を吐き出しました!
こんなに大きな部品を吐いたのは・・・























先日筋肉美をみせてくれた虎徹くんです。
吐き気はとても体力を奪いますので
疲れた様子のコテツくん・・・

























しばらくこのポーズで休んでいました・・・
























吐いた後のレントゲン写真です。
小腸内の小さな部品は排便とともに出てくるか
ご自宅で毎日便を確認してもらうことになりました。























あれから1週間。
排便のなかに部品は出てこなかったようです・・・
ワンちゃんの体の中で小腸から大腸に移行する部分(回盲部)が狭くなっており、異物がひっかかる場合があります。
小さな部品が回盲部にあるのか?
レントゲン検査にて確認することになりました。
その結果は・・・
























お腹の中に部品はありませんでした!
確認はできなかったようですが
いつの間にか便とともに部品を排泄していたようです!


















虎徹くん、無事に出せてよかったね。
よく頑張りました!

異物摂取はさまざまなキケンを伴います。
時に外科手術が必要な場合もありますので
ご家族のみなさま、十分お気をつけ下さい!